しんがい歯科医院に看板がない理由。
当院が表の看板をはずしたのは3年前(2014)のことです。
もちろん最初は看板がありました。
この様な、かなり大きいものがありました。
この看板のおかげもあって地元の人々にも認知され、順調に患者さんの数は増えていきました。
ただ、開業から2年ほど経ったころから、新規の患者さんがあまりにも増えてしまい(このころは月に60人位初診の患者さんがいらっしゃいました)、既存の患者さんに対しての治療が十分に行うことができなくなり、悩んでいました。
ここで私の中に選択肢が3つありました。
1、新しく勤務医の先生を雇い、医院を大きくしていく。
2、このまま1人で治療の質には目をつぶり、数をこなしやりくりする。
3、患者さんの数を減らして、自分が出来る範囲の患者さんをしっかり治療する。
が考えられました。
1、も考えましたが、求人をだしてもなかなか自分の診療スタイルに合った歯科医師が応募にこなかったり、そもそも私は人に任せるのが苦手で、誰かに治療をしてもらうということ自体が難しいだろうという結論になりました。
2、はそもそも治療の質が下がるのが嫌で悩んでいるのですから、目をつぶることはできそうもありませんし、そんなことをやっていたら歯科医師と言う仕事を好きでいることも、誇りに思うこともできなくなってしまいそうでした。
結局、自分に合っているのはどれかと考えた時に、3を選びました。
3を選ぶということは、数を減らしていかなければならないですから、どの様に減らすべきかを考えました。
やはり、今まで来てくれた患者さんを大事に、そして、その患者さんの中でも、自分の考えに合った方を大事にするべきだと考えました。
その為には、当院を選んでくれた患者さんの今の状態をしっかり診査し、問題点について相談する時間が必要不可欠であり、治療時間も60~90分程度なければ、丁寧な治療など出来ないと言う結論に至りました。
そうやって、時間をかけるにつれて、飛び込みの患者さんの対応が全くできなくなり、予約も取りにくくなってしまいました。結果として、自分の思いが伝わる患者さんだけを治療したい、と考え、『その日にすぐ見て欲しい』『痛いところだけ治したい』『予約はキャンセルしてもまあいいかな』というような、歯医者に対しての優先順位が低い患者さんは、残念ながら治療することは出来なくなりました。
そうなると、表の看板などなんの意味もなく、飛び込み患者が増えるだけの無駄なものになってしまいました。
結果この様に看板を撤去し、
綺麗さっぱりなくなりました。
ですからエントランスをはいらないと、歯医者とはわからない様になっています。
最近は、他院の歯科医院様からのご紹介で来院される患者さんも多いので、初めて来院される方は、迷ったり、分かり難いと言われたりします。
ただ、ここまでこのブログを読んでいただいたあなたの歯の治療に集中することができますので、安心して来院されてください。
新谷