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メインテナンスがなぜ必要なの?

こんにちは!衛生士の柳澤です。

今回のブログは患者さんからよく聞かれる質問について、自分で調べてまとめた内容をブログにアップしようと思います。
不慣れですがよろしくお願い致します。

当院では、汚れの磨き残しのチェックのために歯垢染色液を用いて汚れを染め出し、いわゆる『赤染』を頻繁におこなっています。
赤染を行い、正確に汚れの残っているところを、プラークコントロールレコード(PCR)を記録し
ご自身の歯ブラシのくせや磨き残しについてご説明しています。


赤染を行うとこのような感じになります。磨けているようでご自身の歯ブラシだけでは磨けていない方が最初は多いです。

そうすると患者さんからこのような質問を受ける事があります。

どうしてこまめにメンテナンスに来ないといけないの?虫歯の治療は終わったんでしょ?とか、

歯ブラシのチェックはいいから、研磨剤で磨いてくれたらそれで充分なんだけれど。。。。

歯ブラシを忘れた場合は、その場で新しいものを購入していただいたりもします。
確かに当院では、予防に力を入れている為、みなさんプラークコントロールをしっかりして頂いている患者さんが多いです!

では、なぜ私たちがそこまで患者さん自身で行うセルフケアに力を入れているのでしょうか?(^ ^)

実は有名な過去の研究で

「ブラッシングの期間を3日以上あけると、そのブラッシング後に歯科衛生士が磨き残しを完全に取り除いて綺麗にしたとしても、
歯肉の健康は維持できない。結果としては、2日を超えると歯肉の炎症が発症した」Lang(1973)

という研究結果があります。∑(゚Д゚)

簡単に言うと、メンテナンス時に私達専門家がクリーニングを完璧にしたとしても、
あまり効果はなく、普段の歯ブラシで磨けていなければ歯肉はどんどん炎症を起こしてしまう。ということです。

つまり 「日々の患者さんご自身によるブラッシング水準の方が重要」 ということです\( ˆoˆ )/

その他にも、
丁寧な歯ブラシ指導を30年間続けた成人における、歯の喪失、虫歯、歯周病の発生率を調査した研究論文があります。

方法は、実験を受ける257人を年齢別にグループ分けをし、3、6、15年、及び30年後に検査し記録したものです。
結果は、「30年間で173歯が喪失した。108歯も破折が原因で抜歯になっており、
歯周炎や虫歯による喪失はわずか21歯であった」
Axelsson & Lindhe(2004)

つまり、メインテナンスを定期的に行うことによって、虫歯や歯周病によっての歯の喪失が非常に少なかったということです。

以上の研究から言えることは

『専門家である、私たち歯科衛生士がプロフェッショナルケアを定期的に継続して行うことにより、
毎回どんなに衛生士が綺麗に磨いたところで、3日経てばほとんど意味はなく、歯茎の炎症は生じるが、
継続的に、専門家と接しケアをしてもらうことで、患者さんご自身のセルフケアの意識が向上し、
歯を残すことに関して効果が高くなる』

ということです。

ぜひ私たちと一緒に歯を長持ちさせましょう♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪

柳澤

しんがい歯科医院 〒370-0075 群馬県高崎市筑縄町20-5